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【作家連載】おにぎりと、私。(yuta)

 

くらしのこと市 公式HP http://www.kurakoto.com

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2016年くらしのこと市に出展する参加作家の連載記事をご案内致します。

出展者紹介がてら是非ともご覧ください。

 

(私たちスタッフも楽しみ楽しみ)

 

・・・・

 

yuta 須原健夫

 

 

『おにぎりとわたし』

 

想い出が……無い!

おにぎりについての想い出を文章にしようと、机に向かい、一人途方に暮れる。

 

自分にも三角のおにぎりの想い出がある。

なんの疑いも無くそう感じていたのが、

今では不思議ですらある。

けれど、よくよく考えてみると自分には、

おにぎりにまつわるエピソードどころか、

コンビニ以外で三角のおにぎりを食べた記憶がほとんど無いのだ。

 

そもそも冷静に考えてみれば、ウチのおにぎりは丸いじゃないか!

……いやいやそれなら、

丸いおにぎりの想い出を記事にすれば良いじゃないかと記憶を辿る。

想い描く。ある日の我が家の食卓を。工房での昼食を。

 

ラップに包まれた、ずんぐりと丸いおにぎり。

思いっきり壁に叩きつけた瞬間のボールのように少しひしゃげたフォルム。

それをレンジでチンして。

箸でほぐして食べる。

 

……。

 

なんということでしょう。

自分は真実から目を背けていたのだろうか。

我が家にとっておにぎりとは、想い出の詰まった料理では無く、

ジップロックよろしく食物を小分けにして保存する手段だったのです。

 

うつむきかけた心に、一歳になったばかりの息子の顔が浮かぶ。

 

あきらめるな、前を向こう。

これから作れば良いじゃないか。家族の三角おにぎりの歴史を。

熱々のご飯を心を込めて握って、

息子がこれから歩んでいく人生に御守りのように持たせよう。

 

ふと、隣を眺めた。

先日、思い切って買ったばかりのレザーのアタッシュケースを、

息子が金属のハンガーでバンバン!と叩いている。

 

僕は静かに微笑んだ。

 

…やっぱ、丸いやつでいっか。

 

 

・・・・

 

【参加作家連載・おにぎりと、私。】はまだまだ連日公開。ご覧くださいね!

 

 

*2016年11月26日(土)27日(日)開催となります*

 


ARTS&CRAFT静岡手創り市
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