- 【作家連載】おにぎりと、私。(松本美弥子)
- 2016.10.02 Sunday | つくり手による… | posted by くらしのこと市 |
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くらしのこと市 公式HP http://www.kurakoto.com
2016年くらしのこと市に出展する参加作家の連載記事をご案内致します。
出展者紹介がてら是非ともご覧ください。
(私たちスタッフも楽しんで読んでます。)
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おにぎりはとてもすき。
家でパパッとお昼とかにほかほかのを食べるのがすき。なかの具は昆布や梅、おかかなど。お店で買う場合もあまり冒険はしない。
わたしの二人の母がつくるおにぎりについて。
実家の母はわりとしっかりにぎるタイプ。海苔はぴったり巻いてある。大人になるまでたくさん食べてきた。いまでもたまに食べたくなる。わたしのおにぎり好きは母のつくるおにぎりがすきだったからだと思う。
嫁ぎ先の母はふんわりにぎる人。そしてちょっと小さめサイズ。母は手が小さいけれど理由はほかにもあるような気がする。ふわっとタイプは一口食べるとほろほろと崩れやすい。そんなときに小さめだと海苔や手でカバーしやすくて都合がよい。
結婚したばかりの頃、ふつうにいままで自分が食べてきたしっかりタイプのものをつくり夫に持たせていた。ふつうにおいしいと言ってくれていた。それからしばらくしてわたしが義母のおにぎりをはじめて体験した後に持たせたふわっとタイプ。夫は、いつもと違ったね?と。わたしがお母さんのおにぎりを真似してみた、と言うととても嬉しそうだったのだ。正直者め。
あれから15年。
手の大きなわたしはうっかり大きすぎるふんわりおにぎりをつくってしまう「徹子の部屋」に気を取られ、海苔からぼろぼろはみ出す米粒をおさえながらお昼ごはんを食べている。
それぞれのおにぎりは過ごした時間の過程のなかにある。
おにぎりに限らず暮らしのなかにはそういったことがたくさんあるように思う。素敵なことだな、と思う。
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【参加作家連載・おにぎりと、私。】は連日公開。ご覧くださいね!
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