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2014年 くらしのこと市 インタビュー&ルポ

2014年くらしのこと市開催を終えて…
開催時のルポと参加作家にむけてのインタビューをお届け致します。






↓↓↓参加作家インタビュー・画像をクリックしてください↓↓↓








ほか 2014年参加者につきましては
をご覧下さい!!



【くらしのこと市とは?】

静岡市内山中の足久保にある木藝舎Satoにて開催の
暮らしに寄りそううつわを中心とした市。

日々の食卓を彩るうつわのつくり手が集い、

使い手と繋がることで、今よりも少しだけ良い毎日が交差する。

うつわのつくり手を中心に、暮らしを彩る道具、

素材にこだわった食品を提供するお店も参加を致します。


※くらしのこと市へのお問い合わせは下記メールまでお気軽にどうぞ。

facebook : https://www.facebook.com/shizuokatezukuriichi 





くらことインタビュー:松本美弥子


本ブログ記事は、11月23日、静岡市足久保の山中、木藝舎Satoにて

開催された「くらしのこと市」出展者にむけてのインタビューとなります。

インタビュアーはスタッフ米澤。

ご覧下さい!! 名倉




くらことインタビュー:松本美弥子さん



米:前夜祭いかがでしたか?


楽しかったですよ。みんなとおしゃべりできて。なかなか普段ゆっくり話せないから楽しかったです。なに話したんだろう…。他愛もないことだよね。焼き物の話とかじゃなくて普段のこととか他愛もないことかな。


米:前夜祭からの今日というのはなにか違いますか?


ちょっと親密になれたよね。そういう昨日の無駄話が背景にあるから、それを踏まえた上での、「こういうの作るんだ」っていうのが新鮮だったり。面白かったです。


米:「r o o m s」の連絡があったときどういう印象でしたか?


最初スタッフの川手さんから連絡がありました。何をやるのかはっきりとは書かれていなくて、名倉さんからまた連絡が入ると思いますと。なんだろうと思って。

どんなことを要求されるのかわからなかったから、その時点で新たに作る時間がなかったから、それに参加するんだったら自分がちゃんとした形で参加したかったから、こわかったというか。名倉さんから「r o o m s」の連絡があったときになんかピンとくることがあったので、結果的には問題はなかったです。なんとなく自分の思うことが出来なかったり、提供できなかったら悔しい思いするだろうなと思ったからこわかった。ピンときたというのは、企画に対するものというより、これやってみたいなというものが自分の手のうちにあったから。


米:それがオブジェだったんですね


そう、今回は全部オブジェ。「ギャラリー」という言葉も入っていたから。完全にうつわだけじゃなくても、非日常の部分があってもいいのかなって少し思って。自分はいいなと思って出すんだけど、そこにそぐわなかったら引っ込めてもらってもいいですという話をして出しました。実際は、出してよかった。良い感じに並べて頂いて。


米:素朴な質問なんですが、他の作家さんの器を買って使うことはあるんですか?


めちゃめちゃ使いますよ。今日、前田美絵さんのうつわ買いました。私、お買い物好きだからなるべく一つ、二つ買って帰りたいなと思って。スープカップを、自分も同じような形で作ることがあって、ちょっと似たタイプのもの。あの形ってなんでも使えるから、私も好き好きって思って。やっぱり作ってても欲しい。好きな作家さんのものは、買いますよ。


米:A&C静岡とくらしのこと市について感じることって違いますか?


ちょっと人が引くのが早かったかな。去年のほうが人はもうちょっと残っていたかなと感じて。護国神社では、けっこう最後まで人が途切れることがない気がする。お客さんの中で、たまたま友達に連れられてきた人がいてね「一人じゃな来れなかったかな」って。同じ静岡県でもわかりづらいのかなって。ここの良さをもっと打ち出すようにと気持ちを持っていったほうが、結果的にお客さんが来てくれるようになるのかもしれないなと。それがなにかわからないけど。とりあえず、自分も楽しんで、スタッフさんも楽しんでやってくれているからまだ3回目で定着っていうふうではないかもしれないし、だんだんに人が「秋はこれがある」って、楽しみに待っていてくれているようになってくれればいいなと思います。


米:この場所は、護国神社と比べてたまたま通りがかりでということがあまりないですよね。


しっかりした目的意識がないとね。だから、今日みたいな「r o o m s」とか、なにか新しいことを手探り、手探りでやっていくのが必要じゃないかなって。自分たちがそれに応えられるかは別問題にしては悪いけど、でもそういうことに応えられる作り手でいたいけど。でも、面白いですよ。いろんなこと提案してくれるから。次はなんだろう?って。「r o o m s」のこと明かしていない時に「なんか思いついたんだな…」って。でもだんだんこわくなってきたけど(笑)


米:スタッフとして「r o o m s」の松本さんのオブジェの提案嬉しかったです。


「r o o m s」の説明文章の中には「うつわを中心とした」とはっきり書いてあったの。だからちょっとだめかなと思って、さぐりをいれる感じで名倉さんにメールでオブジェの写真を送ったんだよね。そしたら意外と歓迎してくれたからよかったと思って。


米:こちらからすると、自分の提案に対して返ってくるのが嬉しいから…。もしかしたら、自分の思ってもない返答に「こういうのもあるのか」と思うこともあるかもしれないけど。でも自分の提案した方向性がこっちでよかったんだという確かめにもなると思います。


それで今回は、うつわは1個も出さずに、ぜんぶオブジェにしました。(置き型のオブジェは)フランス語で「メリークリスマス」というようなことが書いてあります。


米:は〜(うっとり)すごくかっこよかったです。


そういうのが好きなんですよね。うつわも好きだけど、ブローチも好きだけど、全く用途のないものも好きでそれを見てみんながぼーっとしたりするのもそれはそれで面白いし、いいねって言ってくれるのも嬉しいし。用途のないもの好きなんですよ。うつわ作っているんですけど(笑)


米:私も最近わかってきました。今までは、マグカップを「これでココアを飲みたい」とか考えて買っていたんですけど、アキコヤをやって、花器をものすごいたくさん見て、部屋にちょっと飾ってみたりとかしたら、もうそこに在るだけで良いんだって。花を飾らなくても良い…オブジェってこういうことなのかって。


そうやって感じると暮らしの一部でしょう?暮らしの“道具”なんだよね。オブジェはさ、道具的な扱いはあんまり受けないけど、なんとなく私にとっては見て楽しむものだって暮らしを楽しむためのひとつの道具だなって思うから。いつも、そのオブジェが道具じゃないよねってそういう感じに受け取られると、「そうかな?」って。私にとっては一緒なんだよね。マグカップだって気分が変わるし、そういうものがあって、パッと見るだけで変わるし。ブローチだってここに着けるだけで気分が変わるし。気分が変わる道具としては一緒な気がするんだけど。「r o o m s」にああいうものがあっても、逆にいいんじゃないかなって。

私、自分のHPにもそれっぽいこと書いているんだけど。「ただ見て楽しむだけだけど、必要はそれぞれだから」って書いてあって。それがオブジェのことかどうかというのは匂わせていないんだけど。でも、そういうのも同じじゃないかなって前から思っていたから。だって、そういうものって絶対必要じゃないですか。無駄なものって。


米:オブジェの話、とても腑に落ちました。ありがとうございました!



〇編集後記

うつわを中心とした「 r o o m s 」にオブジェを出品してくださった松本さん。どうして、オブジェを選ばれたのか?をお聞きしたくてインタビューさせて頂きました。

松本さんは、オブジェに関わらず、気分を変えるものや目に映ったら嬉しいものなども全て暮らしには欠かせない道具として捉えられていました。お話を聞いて、松本さんのオブジェの提案は「挑む」という喰らいつくような言葉より、「馴染ませる」という言葉のほうがしっくりきました。ご自身の作品の中で、オブジェが「 r o o m s 」に馴染むだろうと出品してくださった…私が複雑に考えるよりも 当たり前なことだったのです。けれど、こういったことは、ものづくりをしている方たちの作品を見るだけでなく、どういう思いで作られているのか、どうしてこのような提案をしているのか、そういったことを知ってわかることです。くらしのこと市で作り手がもっと密な発信が出来たら、使い手はひとつの作品からいろいろな側面が見られるようになると思いました。

松本さん、インタビューのご協力ありがとうございました!


米澤あす香



【くらしのこと市とは?】

静岡市内山中の足久保にある木藝舎Satoにて開催の
暮らしに寄りそううつわを中心とした市。

日々の食卓を彩るうつわのつくり手が集い、

使い手と繋がることで、今よりも少しだけ良い毎日が交差する。

うつわのつくり手を中心に、暮らしを彩る道具、

素材にこだわった食品を提供するお店も参加を致します。


※くらしのこと市へのお問い合わせは下記メールまでお気軽にどうぞ。

facebook : https://www.facebook.com/shizuokatezukuriichi  

 




くらことインタビュー:yuta 須原さん


本ブログ記事は、11月23日、静岡市足久保の山中、木藝舎Satoにて

開催された「くらしのこと市」出展者にむけてのインタビューとなります。

インタビュアーはスタッフ米澤。

ご覧下さい!! 名倉




くらことインタビュー:yuta 須原さん



米:昨夜の前夜祭はいかがでしたか?


最高でした(笑)よかったです。たのしかったです。出展でお隣さんとはお話できるけどなかなかみんなとは話せないですし、ホームな感じ。


米:出展の際にA&C静岡との違いはありますか?


出品しているものはあまり変わりません。わりと僕は、新作を作るペースが遅いので1個作るのに何個も試作して煮詰めていくので、あんまりポンポンできないので、物は同じになっちゃいがちなんですが。無理していっぱい作るよりは、と思います。


米:「r o o m s」はいかがでしたか?


めっちゃよかったですよ。今まであの場所を使われていなかったんですよね?使わないともったいないですよね。来た人がまずあそこを見て、お気に入りを見つけて、ブースへもっと見に来るみたいな流れができそうな、そういうふうに見たら楽しそうだなと思いました。


米:内(r o o m s)と外(野外ブース)を繋げるというか?


なんかもう「r o o m s」がもっとでっかくなったら、それだけで事足りそうな…。


米:そうですか!?


むしろ、作品と向き合いやすいのは「r o o m s」のほうが向き合いやすいような気がします。モノの良さを素直にじっくり感じ取れる空間と言うか。テントは作家さんと話せるところがいいところではあるけれども、やっぱりちょっと気をつかうというか。目の前にいるとちょっとプレッシャーとか。作品以外の付随する部分の要素も強いんじゃないかな。作家さんの接客ありき、ディスプレイありき、出す場所も…。だからモノ自体を純粋に見るのであれば適しているような気がしました。でも、作家と直接対話みたいなのもきっと大事な要素だとは思うので。


米:須原さんの言われた通り、作品との出会いのきっかけになる場所になったらいいですよね


外のブースも「r o o m s」の世界観が繋がっているような…什器も揃えるとなったら大変ですが、テントの色を合わせたりできたらすごいわくわくするようなイベントになりそうな。


米:私は写真のこととか詳しくないですが、東京から大阪に引っ越されてからyutaさんの写真の印象が変わったように思ったのですが、なにか意識的に変えているんですか?


特に自分で意識的に変えてやろうとは思ってはないんですが。単純に撮影する場所が変わったから光の入り方が変わったというのがまず一点。あと…大阪に行ってから知り合いがいなくて、自己対話の時間が増えた(笑)だから自分の中を掘り下げることにさらに力を割けるようになったというか。もともとそういう性質だとは思いますが。より、そういう陰気な…。


米:陰気とは言わないですけど(笑)なんだろう…人の気配を感じる「暮らし」の写真じゃないのかなと…。


ああそうですね。カタログの写真とかじゃない限りは、モノの形を上手く伝えようとかじゃなくて、モノの空気みたいなのを伝えようという感覚が強い。東京にいたときは、なんとなくいい感じの写真を撮ろうという感じだったと思います。だから、色々撮っているうちに自分の好みが明確になってきてマニアックになってきたという…。前は、確かに身近な食べる風景だったりとか撮っていたと思います。今は、どちらかというと「美しい」と思える景色を作る方向に意識を集中させている。


米:さっきの「r o o m s」が外に広がればというのもそこから来ているんですかね?


こういうイベントって、一人、主宰の名倉さんでも誰でもいいんですけど、一人を柱としてその人の好みで全部やっちゃうっていうくらいのほうが面白いものができると僕は思うんですけどね。どっちかというと、みんなで作っていくというのがあると似た感じになる気がするんです。そこが、良いところでもあるんですけど。いろんな人が取っ付きやすいから。僕の好み的には、濃度が高いものも見てみたい…そういうのがあったらいいのになと。


米:きっと、それってくらしのこと市ではないですよね(笑)


言われてみればそうだね。ほんまやわ(笑)


米:くらことにあったらいいものありますか?例えば自分が教室でやってみたいことでも。


いや…僕、教室とかしたくないです。


米:そうなんですか?


僕、あんまり「体験」とか、自分がその楽しさがわからない…。陶芸体験とかやらせてもらったりしたことあるけど、自分がやるんだったら職人さんのを眺めていたほうが楽しそうだと。


米:へー!作家さんとしては珍しいというか…初めて聞きました。


そうですね。いまひとつ自分の楽しみがわからないんで。提供も仕方がわからないんで。青梅にいたころに1回「S字フックをつくろう」というのをやりましたけど…地味すぎて(笑)


「r o o m s」ってかなり好みなんだけど、よくよく考えてみたらくらこととブレてる気がする。よくよく考えてみたら(笑)くらことは、あそこで子どもたちが遊んでいたり、ベンチで買ったものを食べたり…優しい平和なかんじ。「r o o m s」は、尖っているもん(笑)でも、あそこにイベントとしてのすごいヒントが詰まっているような気がします。入り口のCo. & Kokorroneさんが出展しているのも合っているし。都会的なのかな?都会的なものを田舎のなかで、自然の中で味わうのって贅沢。カフェのある建物側とこちらの「r o o m s」の建物側の世界が分かれている気がする。昼と夜って感じがする。「子供の世界」と「夜の世界」。「朝の暮らし」と「夜の暮らし」…。


米:あー!たしかに、カフェの建物と「r o o m s」では空間の印象が分かれていますね。そういった解釈を聞くのは初めてです。


この自然もそうですが、いいなと思う要素がいっぱい散らばっていて続けていくと見えてきそうで…くらしのこと市は、なにかが生まれそうな気がしそうなイベントです。


米:ありがとうございました!



〇編集後記

初の試みの「r o o m s」にとても関心を抱いてくださったyutaの須原さん。「r o o m s」の世界観でのクラフトイベントの提案には少々驚きましたが、ご自身の作品の見せ方に通じるものが「r o o m s」にはあったようです。作品と純粋に向き合える空間だとお話して下さいました。作品と出会うひとつの入り口として存在できるかもしれないと「r o o m s」の可能性を見出せたように思います。

また、くらしのこと市会場内で全く別の世界(空間)をつくる提案もとても面白く、そういった提案は、この会場をよく見てくださっているから出てくることなのだと感じました。規模が小さいイベントでありながら、より出展者の方のご協力が必要なくらしのこと市なので、一緒に作り上げていけたらスタッフと出展者ともに楽しめると思いました。

須原さん、インタビューのご協力ありがとうございました!


米澤あす香



【くらしのこと市とは?】

静岡市内山中の足久保にある木藝舎Satoにて開催の
暮らしに寄りそううつわを中心とした市。

日々の食卓を彩るうつわのつくり手が集い、

使い手と繋がることで、今よりも少しだけ良い毎日が交差する。

うつわのつくり手を中心に、暮らしを彩る道具、

素材にこだわった食品を提供するお店も参加を致します。


※くらしのこと市へのお問い合わせは下記メールまでお気軽にどうぞ。

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くらことインタビュー:豊田雅代さん


本ブログ記事は、11月23日、静岡市足久保の山中、木藝舎Satoにて

開催された「くらしのこと市」出展者にむけてのインタビューとなります。

インタビュアーはスタッフ米澤。 ご覧下さい!! 名倉




くらことインタビュー:豊田雅代さん



米:くらしのこと市初出展の印象や感想をお願いします


豊:昨日の夜からの印象としてはスタッフさんと出展者の距離がすごく近いなと。今まで参加したことのあるクラフトイベントでは感じたことのないような距離の近さ。昨日も名倉さんのどういう思いでこの市をはじめたかのお話をしていて、その話をするきっかけになったのが、出展されている方だった。出展している方とイベントを作っている方が深いやりとりができることにびっくりしています。そこで、近いからなあなあとなっているというよりは、けっこう核をついたことを聞けるし、言えるという関係がいいなとおもいました。


米:ありがとうございます。前夜祭だから聞けることってありますよね?出展しているときに、「この市についての話を…」と聞けるわけでもなく、あの場だから、あの時間だから聞けるっていうことですよね。


出展している人たちは、たぶんA&C静岡やくらことが好きで出しているんだなと感じて。

私も、春にA&C静岡に出展させて頂いて、すごく楽しいなと思って秋も応募して…そうか、みんなこういう気持ちで、楽しいと思ってずっと出展しているんだなと思って。私は、まだA&C静岡は2回目なのでまだ雰囲気が掴みきれず、出展して帰るのでいっぱいいっぱいなので楽しむというところまではいけていないのですが。また出展できるのであれば、もっと楽しむということに重きをおきたいと…自分のことに必死すぎるなと…。あと、びっくりしたのが、私、スタッフの方のお名前を存じていない方が多いのですが、スタッフの方がみんな私のことを絶対名前で呼んでくれるんですよ。


米:もちろん(笑)


今までそういうことがなくて…すごい、と。「ちょっといいですか?」というふうには呼ばれたことしかなくて。「豊田さん」って呼んでくれるから、すごいと。名前呼んでもらって悪い気はしないし、逆に嬉しいですし。


米:そんな細かい点までありがとうございます(笑)


昨日の夜もそう感じました。きっとみなさん出展者さんの名前把握されているんだなと感じて。良い意味の距離感でなあなあにならない。きっとみんな本気なんだろうなと思いました。本気じゃなかったら、なあなあになっちゃうだろうなって。緊張感があって…。


米:そうですね。私は感じたのは、前夜祭をやって仲良くなるけど、なあなあにはならない…。なあなあになるというより一緒に「明日はがんばろうね!」という感じになる。実際出展してみての今日はいかがですか?例えば、A&C静岡と比べてくださってもいいですし。


すごく…おだやかでいいなと(笑)A&C静岡は、勢いとか躍動感があって良いんですが、こちらは腰を据えてというか、また違って。どちらの会場も雰囲気が違って、それも良いなと思いました。A&C静岡はみんなわーと駆け足でという感じですが、ここは他の出展者さんのブースも見れて、前夜祭がワンステップとなって、作品を見ながらお話がしやすいです。きっとまたどこかで出展者さんとお会いすると思いますが、ここで切れる縁ではないなと思っています。ここの市はゆっくりできるところがいいなと思っています。あと、スタッフの方とA&C静岡よりもやりとりできたなと思います。なので、この市への勝手な愛着と言うか。お名前がわからなかったスタッフの方もだいぶわかったし。


米:「r o o m s」の案内がきたときどう思いましたか?


連絡がきたときに、これから制作して焼くという段階が踏めないときだったので。でも、逆に「自分は、ここだからこういうことをする」んじゃなくて、どこでも変わらず、自分の見てほしいものとか、展示したいもの…それらを100%出すのが良いことだと私は思っていたので、急に連絡きたから、今すぐなにかというよりも、現場に行ってみてこの雰囲気を見せてもらって、こういうもの出品したらいいのかなと決めればいいのかなと考えればいいのかなと考えました。

逆に時間がなかったから変にあわせてしまうことがなかったというか。自分は、この市に合わせて準備をしてきたから、その中からよりこの「r o o m s」に合ったものを数点展示してもらうと考えれば、私は全然焦ったりすることも無く、「r o o m s」の展示があることだけはきちっと頭に置いておこうと当日迎えました。


米:くらしのこと市に向けて準備をしてくださっていて、「r o o m s」はくらしのこと市内のイベントだから、全然ちがうものにはならないだろうということですよね?


はい。デパートの催事場でやるとかだったら、想像つかないからどうしようとなりますが、この敷地内での一角で行うと連絡が来たので。じゃあこの野外の場所に近いという解釈でも間違っていないのかなと。


米:実際に出品したものはどのように決めたんですか?


出したものは、まんべんなく…。現場を見て、「お家なんだ」と思って。「r o o m s」に出品をして、ここのブースに無く「r o o m s」だけに展示することになってしまうのはちょっと違うと思って。こちらにもあって、「r o o m s」にもあるほうがいいかなと思いました。まずカップと、ボールと、お皿と、小皿と…というようにまんべんなく選びました。色も、私は釉薬を何種類か使っているので、一種類よりも何種類かできるだけ重ならないようにと念頭に置いて選びました。


米:展示されたところを見ていかかでしたか?


やっぱり、テントと屋内って違うなと改めて…。ただ置いて、販売するんじゃないなというのを感じました。ディスプレイが苦手というコンプレックスというか…。こういうイベントに来るといつも他の出展者の方のディスプレイばかりを参考にしちゃうくらい自分のディスプレイに自信がないんですけど、でも、どこかで「私はディスプレイ屋さんじゃないから…」と言い聞かせているところもあって。でも、「r o o m s」を見て、ディスプレイすごい大切だなと思って肝に銘じようと…。「r o o m s」の自分の作品のところを写真に撮らせてもらって、参考にしたいなと思いました。


米:くらしのこと市の中で「こんなのあったらいいな」ということはありますか?


もしかしたらあったかもしれませんが、本を読めるスペースがあるといいなと思いました。あの建物内がより「r o o m s」になるなと。本の置き方も、本屋さんみたいにぶわーっと置いてあるわけではなく思わず手に取りたくなるような置き方だったので。手に取って、ちょっと読んだりできる空間があってもいいかなって。この場の雰囲気に合うかなって。

いい本があったら買いたいなというお客さんがいると思うから。ここにどんな本があるというのはスタッフさんしかわからないと思うんですよ。ただふいに来て、なんかいいなと手にとってみたりする方もいると思うので。


米:ありがとうございました!




編集後記

初めてくらしのこと市に出展して下さった豊田雅代さん。前夜祭を楽しんでくださったようで、開催日には他のイベントにはない作家さんとスタッフとの一体感があったとお話してくださいました。今回のインタビューで特に印象に残ったのは、「r o o m s」の案内がきたときに「どこでも変わらず、自分の見てほしいものとか、展示したいもの…それらを100%出す(中略)自分は、この市に合わせて準備をしてきたから、その中からよりこの「r o o m s」に合ったものを数点展示してもらう」と、現場を見てから出品作品を決められたことです。決して正解や不正解ということではなく、この答えはご自身のものづくりの信念に基づいた言葉であると感じました。豊田さん、インタビューのご協力ありがとうございました!


米澤あす香



【くらしのこと市とは?】

静岡市内山中の足久保にある木藝舎Satoにて開催の
暮らしに寄りそううつわを中心とした市。

日々の食卓を彩るうつわのつくり手が集い、

使い手と繋がることで、今よりも少しだけ良い毎日が交差する。

うつわのつくり手を中心に、暮らしを彩る道具、

素材にこだわった食品を提供するお店も参加を致します。


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くらことインタビュー:Co. & Kokorone 室根英之さん


本ブログ記事は、11月23日、静岡市足久保の山中、木藝舎Satoにて

開催された「くらしのこと市」出展者にむけてのインタビューとなります。

インタビュアーはスタッフ米澤。

ご覧下さい!! 名倉




くらことインタビュー:Co. & Kokorone 室根英之



米:初出展のくらしのこと市の印象はいかがですか?


はじめは、日も影ってたしどうなるんだろうと…。テント出そうか迷ったけど、晴れれば大丈夫だと聞いていたので。晴れたらお客さんもたくさん来てくれて。緑豊かなところでいいなと思いました。


米:「r o o m s」はご覧になっていかがでしたか?


靴が素敵にディスプレイしていただいて。普段、自分がディスプレイするのとまた全然違う環境で違ったディスプレイをされていたのでそこがすごく新鮮なかんじがして、ああなるほどと思うことはありました。あと見ていたら、意外に靴を手に取るお客さんがいるんだなと。


米:今回くらしのこと市に出展を決めた理由は?


第1回目のくらことの告知を見ていて、うつわの色が強いイベントなんだなと感じていて、でも「暮らしのこと」をテーマにしているものだったから、興味がありました。うつわのイベントという印象があったので靴は出られないだろうなと思っていたんですけど、A&C静岡と雰囲気が違うだろうしお客さんとして行ってみようかな…と。気になっていました。


米:そうだったんですね。A&C静岡にも出展されたことがありますが、ディスプレイなどでくらしのこと市との違いを出そうとしたところはありますか?


ここのところ、A&C静岡に1年くらい出ていないし、他のイベント自体にも…。最近靴づくり教室をやっているのでクラフトイベント自体出ていなかったのですごく久しぶり。くらしのこと市がどちらかというと、お金のやりとりをスタッフさんがやってくれるじゃないですか。作家さんとお客さんがコミュニケーションをとるほうに重きをおいているイベントの印象があったので、うちもテーブルを置いて座って話が出来るようにとブース作りを考えました。


米:先ほど、お客さんが椅子に座って話しているのが印象的でした。


荷物を置いてもらうカゴを用意して、座ってもらって。椅子は高いほうが座りやすい人もいるし、試着するときに低いほうがやりやすい人もいるから何種類か用意して。


米:その発想は、今回のくらことに合わせて考えてくださったこともありますけど、これまでのご自身のアトリエショップでの販売などの経験からきたものなのでしょうか?


それはあると思います。うちのアトリエショップで、自分たちが接客しやすいのもそうですけどお客さんが試着しやすかったり見やすい環境にしようと思ったし、気づかされることが多かった。その一部を今日持ってきたかなという感じはしますかね。


米:くらしのこと市にあったほうがいいものはありますか?


はじめはお客さんがわっときたけど、お昼過ぎてから寂しくなったので時間的な仕掛けがあればいかなと。「14時からこういうのがありますよ」とか、そういうものがあったらまた違うのかな。


米:くらしのこと市のサイト内の出展者紹介の写真で、5枚中3枚が靴を制作している写真でしたよね。あと、紹介文が「靴は、工場で作られているものもあるけど、身近で作っている靴もある」という文でしたよね。


そういうのを伝えたいというのはありますね。やっぱりみなさん「靴って作れるの?」と言われたり、アトリエショップでも「ここで靴ができるの?」ということを言われるので、出来ますよという話をする。靴って工場で作られているか、ものすごく職人的な技が必要で、素人なんてわかりませんみたいな感じだけど、そうじゃなくて自分で履く靴の履き心地をわかるのはその本人のはず。でも、実際靴を買うときには、工場であったり職人さんが言うことをそのまま聞いてこの靴が本当に良いんですねと聞いて買うことがあったりして。そうじゃなくて、自分の靴の履き心地に関しては自分自身が一番のエキスパートであるべきなのに、そこを他人に任せるのではなくて、もっと身近に…。身近っていうのかな?なんていうんだろう。


米:自分で考えるというか…。自分の足のことを他人に委ねている感じがしますよね。


そう。誰かにお願いして靴は作るんだけど、任せっぱなしにするのではなくて。自分の足ってそもそもどんな形しているんだっけとか、意外と幅が広かったんだなとか、そういう気づきを持って靴選びをしてほしい。そういう靴選びをするときに、身近にちょっと話やすい人が靴を作っているという環境があるとよりいいのかなと思って。その選択肢に自分がなれればいいなと。


米:そんな気持ちがあって、ブースにも椅子があり、お話するということですよね。


専門的な人が専門的な知識で提案してもらって、そういうものを買うときももちろんあるけど、自分が使うものであったり、食べるものであったりというと自分が納得してからというものがあるから、そういう納得できる材料をたくさん提供してくれている人のところから買いたいと思う。


米:情報をもらって自分で判断するんですよね。こっちにするか、あっちにするか。


今回、カフェでは作家さんのうつわを使って食べられるじゃないですか。そしたら、カフェにうちのルームシューズを10足くらい置いておいて(笑)


米:おおおお!いいですね。でも、10足じゃ足りないです(笑)


興味があれば、履いてもらってカフェスペースで履いてもらったりして、お茶してもらったりして実際暮らしのなかでどう使うのかなって。そもそもルームシューズなんて、家では履かないと思っていた人が「意外とあると便利かも」と思ったりするかもしれない。うちのブースだと、やっぱり接客して履いてもらってと1対1のコミュニケーションがないと試着に至らないことが多いから。こちらが出しゃばるんじゃなくて、ルームシューズが履けるという環境を作っておいて、後はご自由にという場所があったら面白いかなと。A&C静岡は、作家さんが主体で、作家さんが空間を作って見せるイベントだとしたら、くらしのこと市はもっと使う人側に寄っているイベントだと思うので、使う人が自由に気兼ねなく選べる環境があったら。靴を売らなければならないけど、くらしのこと市のようなイベントでは靴を売るというよりはいろんな可能性を提供してみて使う人が自由に自分で考えたり選んだりできる機会を提供するっていう感じのほうがいいかなと思いました。


米:ありがとうございました!




○編集後記

Co. & Kokoroneの室根さんのカフェで出展者のうつわで食事を提供するように、こちらから言わずともルームシューズを履ける環境を作るというアイディアはとても面白いと思いました。さまざまな作品を手に取れる仕掛けをつくることは、今後のくらしのこと市のヒントになりそうです。Co. & Kokoroneさんのブースは、くらしのこと市のコンセプトを踏まえてつくられていて、クラフトイベントではあまり見かけないような、じっくりとお話しができる作りとなっていました。自分たちの靴が、選択肢のひとつになればと繰り返しお話して下さったことや、椅子などを用意されていた室根さんの姿勢は、単純に謙虚なのではなく、健康を守る靴職人として、使い手に対しての精一杯の誠意なのだと感じました。

室根さん、インタビューのご協力ありがとうございました!



米澤あす香



【くらしのこと市とは?】

静岡市内山中の足久保にある木藝舎Satoにて開催の
暮らしに寄りそううつわを中心とした市。

日々の食卓を彩るうつわのつくり手が集い、

使い手と繋がることで、今よりも少しだけ良い毎日が交差する。

うつわのつくり手を中心に、暮らしを彩る道具、

素材にこだわった食品を提供するお店も参加を致します。


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